いけない、ご紹介するのを忘れていた。
イギリス人で、The Art of Shogi, Habu's Words などの英語棋書がある Tony Hosking 氏が新刊を出した。
将棋400年にわたる歴代の名人(つまり江戸時代からということ)の棋譜と解説が80局収められている。いの一番に載っているのが、先手大橋宗桂対後手本因坊算砂戦。一番最後に載せられているのが、本年の名人戦第二局、森内名人対谷川九段戦である。名人というのが400年の歴史を持った伝統ある地位であることが英語で活字にされたことになる。羽生三冠が序文を寄せている。その最初のパラグラフだけ引用。
Once again, I am very pleased to know that Tony Hosking, my friend, is publishing a new shogi book. I am also looking forward to understanding how shogi comes across to English-speaking people who value history and tradition.
その序文の最後のほうには、堀口弘治七段の協力があったことが記されている。
出版元は THE SHOGI FOUNDATION。リンク先を見ると、いつから始めたのか定かでないが、本だけではなく、ラミネート製の Portable Shogi Set も販売している。
この Classic Shogi の発行で、前の The Art of Shogi, Habu's Words(日本語では浅川書房より「上達するヒント」として発売中、棋書ミシュランの同書レビューへのリンク)とあわせ、中上級者向けの英語による著作は数はまだ少ないものの良質なものがかなり充実してきた。後は、入門者、初級者向けの良質な英語将棋コンテンツが出てくると、Naruto 効果、Clubhouse Games 効果との相乗がかなりの確度で期待できると考える。
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