Altavista の Babel Fish という、無料の機械翻訳サービスがある。筆者が英語以外の外国語のウェブサイトを読むときに重宝しているサイトである。将棋関係の情報を知るためにネット上の日本将棋連盟や新聞社の将棋のページの日本語コンテンツを機械翻訳で英語にして読んでいる海外の方も結構いる。翻訳させたいウェブページの URL をコピーペーストで入力し、Translate というボタンを押すだけで翻訳されるのだから便利なものである。
ところで、翻訳したいページに、柿木義一さんのKifu for Java が使われていて、棋譜が再現できるようになっていた場合、Babel Fish を通して翻訳をした後に、翻訳前のオリジナルのページと同様に棋譜の再現が Kifu for Java 上でできるのだろうか。これが可能ならば、Kifu for Java を使って書かれた日本語の将棋の技術情報のページを海外の方が理解するための障壁が格段に低くなる可能性がある。
そんなことを考えて、千鳥銀の戦法図鑑で実験をしてみた。これを選んだのは、ひとつのページに Kifu for Java を用いた図面(初手からの再現が可能になっている)と解説のテキストが別々に載っているからである。解説が Kifu for Java のコメント欄でなく、同じページに分離したテキストで配されているのが肝で、コメント欄に書かれてしまっていては、Babel Fish を通しても翻訳されない。
果たして、実際にやってみたところ、翻訳後も、問題なく Kifu for Java で盤上の駒が動くことがわかった。同サイトのコンテンツを、 Kifu for Java での工夫は生かしたまま英語で読むことができることになる(翻訳品質の問題はもちろんある)。今後、駒の名称などの術語がどのように機械翻訳されるかのクセを把握した上で、海外の友人たちに、Babel Fish を通した結果を読んでもらって、役立つかどうか聞いてみようと思う。
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