発見するのが遅れてしまったが、2ちゃんねるに「PlayOK.comで指すスレ」というスレッドが2009年9月19日に立っていたのを昨日知った。筆者は、ネットで将棋を指したり観戦したり将棋界の情報を読んだりしている日本人にとって、2ちゃんねるの存在はかなり大きな存在なのではないかと思っている。その2ちゃんねるの将棋・チェス板に、ポーランド人が作った多言語対応総合ボードゲーム・カードゲーム対局サイトの PlayOK.com で指すスレができたということは、日本人と、海外の人との対局機会、互いが互いの将棋を観戦する機会、また、それをきっかけに互いのコミュニケーションが増えることを意味するので、将棋の海外伝播の歴史にとってひとつの小さくない出来事であると考えている。
以下、「PlayOK.comで指すスレ」のいくつかの書き込みを引用し、筆者の感想・コメントを付してみたい。
- 1 :名無し名人:2009/09/19(土) 23:06:25 ID:MHpeDmCP
- 世界普及するなら、ここで指せ。
http://www.playok.com/
==> 端的なメッセージである。日本人と海外の将棋ファンが対局をし、互いの将棋を観戦し、また、チャットでおしゃべりしたり、user 名宛てにメッセージを送れる機能があるので、ここで指すことが、世界普及の最前線であることは間違いがないと思う。
- 2 :名無し名人:2009/09/19(土) 23:16:41 ID:eQjrUtLI
- さあ始まるザマス
- 3 :名無し名人:2009/09/19(土) 23:18:24 ID:AzSwNLBr
- 行くでガンス
- 4 :名無し名人:2009/09/19(土) 23:19:25 ID:azKLihPn
- フンガー
- 5 :名無し名人:2009/09/19(土) 23:23:45 ID:ep2QKG5o
- まともにはじめなさいよ!
==> これらは、アニメ「らき☆すた」のオープニング曲の出だしのセリフ部分のもじりである。もしかすると、このスレの住人は、同アニメのファンが多いのかもしれないし、単に新しくできるスレの最近の枕詞ならぬ枕メッセージの流行なのかもしれない。将棋・チェス板のスレッドの出だしとしては比較的上品なので、好ましいと思っている。
- 9 :名無し名人:2009/09/20(日) 00:31:33 ID:GPqE4hpT
- いきなり ola とか言いながら入ってきたキチガイがいたから全駒してやったぜwww
==> ola は、ポルトガル語で、「こんにちは」、英語の「Hello」の意味。将棋倶楽部24では、将棋専門の対局サイトということもあり「よろしくお願いします」という対局開始時の定型の挨拶が自動で表示され、また、投了時の挨拶も定型のメッセージが表示されるが、PlayOK では様々なゲームができるので、将棋に特化した挨拶をサポートはしていない。そのため、対局時の挨拶がきちんとなされるかは、登録したユーザーの意識にかかっている。現実の実行は、対局開始時に「こんにちは」相当の、Hello とか、hi とか、ola(ポルトガル語) とかが使われることが多く、終局時に互いに thx (thanks を短縮したもの)をチャット画面に入力して表示されることが多い。PlayOK ではないが、ThaiBG が有料化される前の ThaiBG の将棋対局画面では、「よろしくお願いします」の「よろしく」を日本語の数字の読みにもじって「4649」という挨拶で対局を始め、英語の Than you をもじって「39]で締めることが多かったが、PlayOK ではいまのところあまり使われていない。また、全駒というのは、相手がそうなるまで投了しなかったということであり、相手の合意がないとできないことではあるが、全くの初心者の場合は、アプリケーション側に詰みと判断されて自動的に終局されるまで自分が負けたことがわからないことがあり、そういう対局者を相手に全駒をするというのは、ちょっと配慮をしてもらいたいとは思う。
- 15 :名無し名人:2009/09/20(日) 16:03:34 ID:Wx6ZJeVp
- すげーー
ここで指すと外人からバンバン質問がくる
もちろん英語だけど。
これは普及にやくだつんじゃね!?
ちなみに彼らはyoutubeのこんな動画をみて
http://www.youtube.com/view_play_list?p=587865CAE59EB84A&page=3
勉強してるらしい
- 16 :名無し名人:2009/09/20(日) 19:11:26 ID:QKCFJC6G
- http://www.youtube.com/watch?v=eQtJWXsdqJE
偉いな~。日本の将棋界の歴史をちゃんと勉強してるなんて
==> ここでリンクされているのは、当ブログで何度も取り上げている HIDETCHI 氏のビデオである。YouTube ユーザーである海外将棋ファンにとって、同氏のビデオの存在が大きいことが上記から窺われる。
- 20 :名無し名人:2009/09/20(日) 23:16:14 ID:YPEibVYg
- 基本的に日本大好きな外人が多いな。HNが日本人っぽいのが多い
- 21 :名無し名人:2009/09/21(月) 00:53:28 ID:/+GepMeM
- 外人 > you are japanese?
俺 > yes I am a japanese
外人 > great
日本人だっていうだけで尊敬された
英語拙いけど、この後も少し話して部屋で対局の手合わせをしてとても強いと言われて仲良くなった
==> HN が日本人ぽいのが多いのはだいたい二通りあり、そのユーザーが日本製アニメのファンであり、好きなアニメのキャラクターにちなんだ名前をつけているケース、また、ブラジルの2世、3世、4世のユーザーが自分の姓をユーザー名に使っているケースがあると考えている。また、日本が将棋の母国であることはおそらく PlayOK の将棋ユーザーの常識となっており、その意味で尊敬の対象となることはありえる事だと思う。
- 23 :名無し名人:2009/09/21(月) 17:29:13 ID:GX1gc6UQ
- 英語出来ない^^;
- 25 :名無し名人:2009/09/21(月) 18:47:02 ID:IU5wsH97
- >>23
そもそも英語圏のサイトじゃないので、大丈夫
- 110 :名無し名人:2009/10/08(木) 18:35:43 ID:22BOFLDF
- 遠い異国の shogi を日夜指してるこいつら、
並みのオタクじゃないな。別に悪い意味じゃなく。
- 111 :名無し名人:2009/10/08(木) 19:43:59 ID:kEjty71x
- 割合としてはどの国が多いんだい?
- 112 :名無し名人:2009/10/08(木) 19:45:49 ID:22BOFLDF
- かなりバラけている。
英語でログインの率は高くない。
==> PlayOK.com は、ポーランド人が作ったサイトであり、英語圏ではあまり知られていない。従って、ポーランド人が寝ている時間(日本の朝から午後遅くまで)は4桁のユーザーしかログインしていないが、ポーランド人のハイタイムでは、2-3万人台のユーザーがログインをしている。ただ、将棋のユーザーはポーランド人はあまり目立たず、チャットの共通語は "broken English" であるといってよい。筆者の観察では、PlayOK で将棋を指している人の約半数は、英語圏の人で、残りの半分は、ポルトガル語圏(ブラジルの場合が多い)、スペイン語圏(南米は、スペイン語圏である。チリで将棋の普及活動をしている江越氏も も最近PlayOKでよく指しているので、チリのユーザーがスペイン語圏では多いのではないかと想像している)、フランス語圏(フランスとベルギーの人が多い)、ロシア語圏(ロシアとベラルーシ、ウクライナ東部)、ウクライナ語圏、ドイツ語圏(ドイツとオーストリア)、スウェーデン語圏の人が多い。今年の夏以降、中国語圏、ヴェトナム語圏、タイ語圏のユーザーが目立つようになってきている。また、最近日本語圏のユーザーが増えてきたなと感じていたが、2ちゃんねるにスレが立っていたのを知って腑に落ちた。
- 26 :名無し名人:2009/09/21(月) 19:02:51 ID:fTvNCbd+
- ここソフト指し対策機能があるから良いよね。
日本のサイトも見習えば良いのに。- 88 :名無し名人:2009/10/05(月) 23:43:17 ID:Hf4mcHNy
- >>81の人が対戦してるところ見てないから分からないけど
ここは普通にソフト使えばソフト使ってると表示される
表示させないで使ってるケースはあるだろうけど
表示されてるときは確実にばれてる- 94 :名無し名人:2009/10/06(火) 08:45:28 ID:v5KzgNu1
- 対局中に相手が他に意識がいってるってわかったら気分悪いわな
ここの対局はそれがわかってしまう
==> 「ソフト指し対策機能」というのは正確ではない。「ソフトを使っていると表示される」というのは誤りである。PlayOK は、将棋倶楽部24と違って、自分の対局画面も含めて最大3面を表示することができる。従って、他人の将棋を2面表示させて時々観戦しながら、自分の対局を行うことができるようになっている。(対局中に隣の将棋を見るのはプロ棋士も普通に行っていることであり、これができることは、将棋倶楽部24に比べて PlayOK のほうが優れていることのひとつである)。自分の対局画面が、PC画面の前面にあるときは、自分のユーザー名がくっきり映っているが、自分の対局画面が、PC画面の前面にないとき(他の対局画面を見ている、または、ほかのアプリケーションを前面にだして対局以外の動作をしている場合)は、対局画面の自分のユーザー名が見えにくくなり、対局相手にそれがわかるような仕様になっている。なので、相手が指す手ごとに、自分のユーザー名が見えにくくなればソフト指しを疑われても仕方のない面はあるが、必ずしもソフト指しをしているわけではなく、他の将棋を観戦しながら将棋を指していることもあることを強調しておきたい。
- 29 :名無し名人:2009/09/22(火) 17:48:36 ID:mbhxrmN5
- 某所を読んでたら
24は低級でも初心者に辛いから外国人でも楽しめるように作ったらしいが・・・
おまいらちゃんと緩めてるか?w
==> そのようなことを意図して作られた事実はない。ただ、外国の将棋ファンが将棋倶楽部24に「15級」や「初心者」で登録してもいきなり連敗スタートを強いられるのが常なので、筆者は今まで、PlayOK のことはあまり日本人将棋ファン一般(海外普及に特段の興味はない、という意味)に対し登録して将棋を指すように促してきたことはなかった。PlayOK では、将棋倶楽部24と違ってどんなに強い人でも登録時はレート 1200 から始まる固定性なので、強い人が登録して同じようなレートの人と対戦すると、圧倒的な実力差で連勝できてしまうことになる。なので、そういう方は、登録して自分のレートが低いときでも、1700 点以上の人と対局をするようにしてくれればと思う。
- 32 :名無し名人:2009/09/22(火) 23:23:19 ID:JR7xD874
- >>15
つべのコメント見るとナルトの影響ちょっとあるみたいね
==> 「つべのコメント」とはおそらく YouTube の HIDETCHI 氏のビデオに寄せられたコメントのことである。ナルトの影響はちょっとどころではなく、海外の10代で将棋ファンになる人の典型的なパターンは、アニメのナルトでシカマルが将棋を指しているシーンを見て、将棋に興味を持ち、YouTube に HIDETCHI 氏の将棋紹介ビデオがあるのを発見して将棋のルールを覚え、PlayOK で対局を楽しむようになる、というものと筆者は判断している。当ブログで以前に書いたHIDETCHI氏の How to Play Shogi(将棋) Lesson#1 のコメント欄に見る、アニメの将棋伝播への影響を参照していただければと思う。
- 51 :名無し名人:2009/09/27(日) 16:49:15 ID:OIYWOcr+
- 誰か外人向けに英語で
角換わり腰掛け銀の解説ページでも作ってやれよ
他に参考サイトが少ない状況なら大流行するかもしれないぜ
==> 現在、HIDETCHI 氏が、Shogi Openings のビデオシリーズで、角換わり腰掛銀の解説を始めて、#4までアップされている。まずは、一手損でない角換わりについて解説されている。大流行するかどうかはわからないが、、、。
- 55 :名無し名人:2009/09/28(月) 01:48:25 ID:0OTvaPr3
- 戦績で対戦相手別に対戦成績を見れるのが面白い。
対局時間が横に表示されるのも、それを見て『おっ、この一局は熱戦だったなぁ』なんて思い耽ることもできる。
==> PlayOK には、自身のプロフィール欄のページがあり(例として筆者のアカウントの takodori のプロフィールにリンクする)、複数のゲームをやっている場合は自身のプロフィール欄の左の「将棋」をクリックすると、「対戦履歴」「対戦者別成績」「大会結果」の自分の履歴を見ることができ、棋譜を再現できるようになっている(棋譜は、6ヶ月前のものまで表示可能である)。これも将棋倶楽部24に比べて、PlayOK が優れている機能の一つであろう。また、棋譜は、英語方式で、テキストファイルとして自分用に保存することができ、フリーソフトの BCM Shogi で再現が可能である。
2ちゃんねるにスレが立ったことで、日本の将棋ファンが今までより多く PlayOK.com で将棋を指すようになるのは、PlayOK.com の機能で将棋倶楽部24よりも優れているところもあることから(もちろん劣っていることもある)確実だと思う。それによって、PlayOK.com で指される将棋の内容が向上していくこともおそらく起るであろう。ただ、初心者(駒の動かし方がわかる程度、持ち駒を使わずに対局を終えるような方もいる)にとっての敷居の低さ、牧歌的な雰囲気が失われていく面もあるのはある程度はやむをえないかもしれない。
2chスレでこれだけ伸びているのは、ちょっと驚きですね。こういう形でplayOKへの参加増大、普及が進むとは。
投稿情報: 蒼龍 | 2009年10 月16日 (金) 00:58
> 蒼龍さま
スレが立ったタイミングが、「かけはし」メールマガジン配信からすぐみたいですね。
投稿情報: takodori | 2009年10 月18日 (日) 18:34