通訳案内士という資格があるのをご存知だろうか。
通訳案内業(ガイド)とは、外国人を日本各地へ案内し、文化や伝統、生活習慣などを外国語を使って紹介するという仕事です。
通訳案内士(通訳ガイド)を規定する法律は、平成18年4月に施行された通訳案内士法があります。この法律の目的は、「通訳案内士の制度を定め、その業務の適正な実施を確保することにより、外国人観光客に対する接遇の向上を図り、もって国際観光の振興に寄与すること」(第1条)となっています。つまり、外国人による訪日観光の重要性を認めた法律であり、そのためには通訳案内士の保護育成が重要であると定められたものです。
要するに、一言でいえば、外国語ができる日本観光ガイドの資格である。上記にある法律によれば、この資格を持たない者が業として外国語で日本観光ガイドを行なって、報酬を得てはいけないことになっているらしい。
その資格を持っているAtsuko Chikami 氏が運営している会社 Source International のブログで、8日に行なわれる「名古屋宵祭り」の案内が英語で情報発信されており、shogi という文字が入っている。おそらく、東海地区に住んでいる外国人や名古屋観光に訪れる外国人を念頭に置いた情報発信と思われる(太字による強調は筆者による)。
Welcome to Japan!: Summer Festival at Nagoya Castle!
In addition to Bon-odori, or festive folk dance, Japanese food stalls or amusement stalls are set, traditional Japanese arts "Japanese drum" performance is held and professional shogi(chess like game) players play shogi, and many other shows are held during the event.
主催者による「名古屋宵祭り」の情報はこちら。
名古屋開府400年へ 名古屋城宵まつり 平成20年8月8日から17日まで開催
この他、開催期間中は毎日、日本の伝統芸能和太鼓演奏やプロ棋士による縁台将棋、縁日お遊び処など"ほっとできる空間"を提供します。
通訳案内士の方が、自分の業務の広報を目的として立ち上げている英語ブログに shogi という文字が入ったというのが目新しかった。筆者は中国語やハングルが読めないのでチェックしていないが、中国語やハングルの通訳案内士の方でも同様なブログを立ち上げている人はいるのではないかと思うし、今後、このような形の外国語での日本観光案内は増えていくものと思われる。外国人にとっての日本観光の資源として、将棋が紹介される仕掛けが真剣に考えられるべき時期になっているように思う。11月に山形県の天童で行なわれる国際将棋フェスティバルがそのきっかけになるなのら喜ばしい。
ちなみに、日本政府観光局によれば、外国から日本へやってくる観光客を増やそうとしているのが今の日本の政策のようである。
訪日外国人旅行者数を平成22年までに1,000 万人にすることを目標とし、将来的には、日本人の海外旅行者数と同程度にすることを目指す。【平成18年:733万人】
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