<2009年4月24日追記>
下記FAQのリンクが切れてしまっている。メンテナンスする時間がないので、とりあえず総括的なページへのリンクを追加しておく。切れているリンクには字の真ん中に横線を入れておく。
FAQ(よくある質問)
<追記終わり>
公益認定等委員会のFAQが継続的に更新をされている。今年12月に施行されるいわゆる公益法人改革3法に基づいて公益認定申請を検討している主体にとっては必読のページである。今の段階で、筆者が気になっている点をピックアップしてみる。
FAQ更新履歴 - 公益認定等委員会
問I-4-2(申請の回数)
移行認定や移行認可を申請して不認定となった場合に、再度申請ができるのでしょうか。申請回数に制限はあるのでしょうか。(3月24日掲載:PDF)
ことしの12月から5年の申請期間中、何度でも公益認定申請するのは可能とのことだ。「不認定の場合、行政庁より申請者に対し、その理由を包括的に示すことになります」「再申請の際に前回の不認定の事実が不利益に取り扱われることはありません」とあるので、申請を考えている主体は、他の主体の様子見などをせずに、不認定になって再申請することも想定した上でできるだけ早く申請をするのがいいのではないかと思う。最初の申請で不認定になっても、「その理由が包括的に」示されるとのことなので、再申請のときはその点について対策して申請することができるからである。
問I-6-1(審査に要する時間)
公益認定、移行認定・認可を申請してから、どれ位の時間で認定を受けられるのでしょうか。(3月24日掲載:PDF)
「行政機関への意見聴取等の手続きが必要なことから、少なくとも数ヶ月はかかるものとお考えください」とある。申請、再申請の回数は、一年に1回から2回までとみるべきだろう。
問III-1-1(支部等の組織形態)
現在は人格なき社団を法人の支部と位置づけているものの、本部と支部は別経理にしていますすが、引き続き人格なき社団を支部と位置づけて公益認定を申請することはできますか。(4月15日掲載:PDF)
コメント欄で上記の部分が重要ではという指摘をいただいた。筆者もそう思う。「支部の事業、経理は本部と一体のものとして、公益目的事業比率(同法第5条第8号)、遊休財産額の見込み(同第9号)などを計算するとともに、各事業年度に係る計算書類(損益計算書及び貸借対照表)は法人全体のものを作成しなければなりません」「支部の事業のうち、本部や他の支部と共通のものではなく、支部独自のものがある場合には、申請書や各事業年度の事業報告書においては当該事業を記載するとともに、計算書類の内訳において事業の収支を明らかにする必要があります。」 - 海外に支部がある団体など事務作業が煩瑣になりそうな気がする。
問IV-3-(2)-2(社員資格に関する他の制限)
社員の資格を○○士など一定の有資格者に限定することは問題でしょうか。(3月24日掲載、4月21日5月1日字句変更、ただし中身の変更なし:PDF)
「専門性の高い事業活動を行っている法人において、その専門性の維持、向上を図ることが法人の目的に照らして必要である場合は、その必要性から合理的な範囲で社員資格を○○士のように一定の有資格者に限定したり、理事会の承認等一定の手続き的な要件を付したりすることは、不当な条件に該当しません」とある。対局はともかくとして、将棋の普及とか、日本将棋を通じた諸外国との交流親善とか、インターネット放送局をもつとかの課題を抱える公益法人が、プロ棋士に社員の資格を実質的に限定しているのは果たして合理的な範囲といえるのだろうか。筆者は疑問に思っている。
問Ⅴ‐7‐①(株式保有の制限)
他の団体の意思決定に関与することができる財産と信託契約との関係について教えてください。(4月21日掲載:PDF)
「公益法人による他の団体の意思決定に関与することができる財産の保有を制限する認定基準を設けています」 - 気になるのは、有限会社将棋倶楽部24が日本将棋連盟に譲渡されたあと、どのような形態になっているかである(2006年に施行された改正会社法により、すべての有限会社は株式会社となっている)。テクニカルなことだとは思うが、将棋倶楽部24が公益認定の絡みで一時的に使えなくなる等の影響がでないように万全を期して欲しいと思う。
最近のコメント