文化庁の平成22年度概算要求に将棋の文字が入った。これは、前年までの予算にはなかった項目で、生活文化普及支援事業として新規に約7億円弱が概算要求に計上されている。まず、これ自体が、将棋界にとっては極めて大きなニュースである。6分野で7億円弱なので、それぞれの分野に約1億円強という皮算用になるだろうか。
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平成22年度概算要求主要事項説明資料(PDF形式(328KB))生活文化普及支援事業 698百万円 [新規]
わが国の伝統文化のうち、国民の生活の中で長く親しまれ、定着している生活文化に触れる機会を次代を担う子どもやその親子等を中心とした地域住民に提供することにより、日本の生活文化の定着・発展に寄与し、地域の文化活動の活性化を推進する。
支援対象:6分野(囲碁、将棋、華道、茶道、和装及び香道等)
生活文化指導員派遣事業 564箇所
生活文化体験モデル事業 108箇所
文化庁の概算要求にこのような形で将棋界が恩恵を受ける項目が新規計上されたのはある意味画期的ではある。ところが、第45回衆議院選挙の結果新政権の中核を担うことになる民主党中枢の発言を見聞きする限りでは、平成22年度概算要求は抜本的に見直される公算が高く、この新規項目が通るかどうかは流動的な情勢といわざるを得ない。
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民主、各省庁の概算要求を抜本見直しへ : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
また、文化庁の概算要求には、文化交流使の項目も書かれている。こちらは、前例踏襲の要求額となっているが、これも「抜本的見直し」の対象から免れる理由を筆者はいまのところ見つけられないので、新政権の動きは注視する必要があると思っている。
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