トルコのアンカラの Middle East Technical University に Japan Club というクラブがあり、そのメンバーの何名かは将棋と囲碁を楽しんでいたらしい。スウェーデン人がアンカラに出かけたブログのエントリーで知った。その部分を引用する。
The Middle East Technical University Japan Club (The Bohemian Capitalist)
After some time, Evrim, Ekin and Goksel from the Japan club showed up and we set up the game in the library. They said they used to play Go and Shogi in their club. (しばらくして、ジャパンクラブからEvrim,Ekinと Gokseiがやってきて、図書館でそのゲームを始めた。彼らは、囲碁と将棋をジャパンクラブでやっていたことがあるといった。)
used to play という表現が気になる。今は指していないということだろうか。
このエントリーをきっかけに少し調べてみたところ、2005年11月23日から29日まで堀口弘治七段が文化庁主催の日本紹介のための文化人派遣事業でトルコを訪れていたことが文化庁の文書に記載されていた。
文化交流事業に必要な経費 (PDF文書、23ページ)
将棋専門棋士を海外に派遣し、日本の伝統文化のひとつである将棋を外国に紹介したトルコ共和国における初の実施事業。具体的には在トルコ大使館が毎年秋に日本文化の紹介事業を主催していたが、その一環として将棋専門棋士が訪れ、現地の人たちに「将棋」を紹介し、普及に努めた。実施内容は、将棋の入門講座、指導対局、現地日本人への将棋の指導。
また、堀口七段のトルコでの活動にたまたま遭遇した日本人の方が、ブログのエントリーを残していることもわかった。
将棋(Berliner Kindl)
午後からは、在イスタンブール日本領事館主催の将棋講演会に参加してきた。これは、将棋の海外普及と将棋を通じた国際交流と銘打って開催されたイベントで、プロ棋士の堀口弘治7段が、将棋のルールや戦略性などに関する講演をしたり、堀口棋士と日本領事官とのデモンストレーション対局(巨大スクリーンに対局の様子を…
上記の事業で、将棋に興味を持ったトルコの方が、将棋倶楽部24のユーザーになったかどうかは不明である。2005年11月当時は、将棋倶楽部24は日本将棋連盟のものではなかったので、同連盟内での将棋倶楽部24の将棋普及効果の認識は今ほどは高くなかったことが想像される。また、トルコ国内でのインターネットの普及もまだまだであったのかもしれない。ただ、折角、遠くにコストをかけて出かけて、人を集めて将棋に興味を持つものが出てきても、対局をする機会を見つけにくければ、将棋への興味を持続することはなかなか簡単ではないと思われる。今後もプロ棋士の方が海外に出かけて新たに将棋に興味をもつ人を増やす機会は増えていくと思われるが、その際は、将棋倶楽部24にかぎらず、Kurnik や Brainking など、ネットで対局ができる場所があることを伝えて欲しいと思う。
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