「近代将棋」には「女流棋士ホンネインタビュー」のコーナーがあり、2月号は蛸島女流五段が取り上げられている。中国への最近の観光について聞かれたのに対して以下の答えがあった。
杭州は初めてですが、将棋の普及で上海などは何回も行きました。言葉の壁もありますし、国民性の違いもありますから、すぐにというわけにはいかないかもしれませんが、将棋の国際化は考えなくてはいけない課題だと思います。これからも、どんどん将棋の輪が広がってほしいです。
蛸島女流五段は、女流将棋協会(仮称)設立準備委員会の委員の1人。女流棋士の団体が独立し法人化する流れが報じられているが、法人化をするとなれば、定款の作成は必至である。その際、海外への普及が定款ないしその他の新法人のミッションとしてどのように位置づけられるのか注目している。日本将棋連盟の場合は、将棋年鑑などで確認できる「社団法人 日本将棋連盟の機構」の「目的」に以下の文がある。
日本将棋の普及発展を図り、我が国の文化の向上に資するとともに、日本将棋を通じて諸外国との交流親善を図り、もって人類文化の向上に発展に寄与することを目的とする。
また、その「事業」の項目には海外普及関係で下記の文もある。
(4)国際的な対局を行い又国際大会を支援する
(6)全国各地及び海外への棋士の派遣による日本将棋の普及発展を図る。
これから策定されると思われる新しい女流棋士の団体の定款およびそれに準じるミッションステートメント等には、日本将棋連盟と同等ないしそれ以上の海外普及への言及を期待したい。
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