狂同通信によれば、1日、息子的株式会社(6758)が、同社のロボット「相棒」の手先の器用さを高め、将棋ソフトを搭載し、今年の職団戦のメンバーに加えると決定したことを発表した。従来、コンピューター対人間の対局は、コンピュータの指し手を人間が取り次いで盤面に指し次がねばならないため、映像には向かないとされてきたが、「相棒」の手先の器用さを高めたことにより、人間と同じようにロボットが駒を動かして対局ができるようにしたところが今までと異なり、その対局姿のえもいわれぬ面白さにニュース性があり、新たな将棋映像コンテンツの可能性を開く、とは同社のコメント。ロボット開発企業としては二番手と思われている企業イメージを、人間のように対局ができる知的なエンターテイメントロボットを前面に押し出すことによって最先端の技術力をアピールし、一気に逆転させるのが狙い、とみられている。
また、同時に同社は、「相棒」のプロ棋戦への参加を求めることも発表した。参加が認められれば、対局の独占映像配信権を同社が持つのと引き換えに、その棋戦の相応のスポンサーになる用意がある、としている。大盤振る舞いのようにも思える同社の狙いはいまのところ定かではないが、昨年、自社の将棋が強い社員のアウトリプレースメントの顛末を映像配信したら大当たりになった大地球通信網の広報・宣伝上の成功がうらやましくてしかたがなかったということだけは確かであろう。いや、そうではなく、もしかすると、将来、竜王に勝つのは「相棒」だという密かな自信があり、その「人間対ロボット」の対局を全世界に独占的に生中継し、映像ソフトの二次利用権でひとヤマ当てようという野望があるのかもしれない。そのようなことが起れば、カスパロフ対ディープブルー以上に世紀の対決として注目されるに違いないが、そんな夢のような日がくるのだろうか。きてほしいと思う。
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