アニメ!アニメ!に興味深い記事が出ていた。全文に近くなってしまうが、筆者が大事と思う部分について引いてみる(太字による強調は筆者のもの)。
「NARUTO」ノーカット吹替版 Joost、Huluで配信開始 VIZメディア
米国のマンガ・アニメ会社であるVIZメディアは、人気アニメ『NARUTO』のオンライン番組配信で新たな試みに乗り出す。4月15日から海外の動画 配信サービス大手のJoostとHuluで、米国のテレビ放映とは異なる日本放映版の英語吹替えを米国、カナダで配信する。
米国では文化的な背景から日本のアニメがテレビ放送にかかる際には、日本と異なる編集が行われることが多い。一方で、日本のオリジナル版を観たいというファンのニーズもあり、これまではDVD発売などで対応してきた。今回はオンライン配信でもそうしたニーズに応える。『NARUTO』のオンライン配信では、米国ではアニメやアジアコンテンツの動画配信を専門とするクランチロールが、日本で放映中の『疾風伝』を日本での放映直後に有料配信している。また、VIZメディアも独自のサイトNaruto.comで字幕版の配信を行っている。
これらは少しでも早く日本の最新エピソードを視聴したいファンのニーズをカバーするものとなっている。一方で、サイト自体が従来のファン向けになっている点や、米国の視聴者には馴染み難い字幕での視聴となることから一般ユーザーの利用に敷居が高い面もある。今回のVIZメディアの試みは、ノーカット版での視聴という目新しさを出すと同時に、吹替えで作品を提供することでより幅広い層に対するアプローチを狙ったものとみられる。
アニメ専門でないJoostやHuluといったサイトを使うのも、これまでのファン以外の視聴者獲得を目指す意識の表れであろう。
後に別にエントリーを起こすつもりであるが、YouTube にアップされて見た方から絶賛されているHIDETCHI氏の How to Play Shogi(将棋)シリーズのコメント欄には、アニメ、特に「NARUTO」で shogi を知って興味を持った旨の書き込みが結構ある(「NARUTO」に登場するシカマル、アスマ、シカクの3人のキャラクターが将棋を指すシーンが同作品には数回使われている)。したがって、上記に引用した形で、今までと異なる層に「NARUTO」が見られるようになることは、それまで将棋を知らなかった人が将棋に興味をもつ可能性が高まることを意味する。これは、間違いなく、将棋の海外伝播にとって追い風のニュースである。
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