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3月のライオン(1) 【楽天市場】みんなのお買い物レビュー
筆者が今見たところでは、同サイトの『3月のライオン』のレビューは32件が寄せられており、そのうちの20件が女性のものであった。同マンガは「ヤングアニマル」という青年誌に連載されているが、コミックの購買者は女性が多いようだ。もちろん、このレビュー主の属性だけで断定することはできないが、mixi のレビューやmixi 関連コミュニティのなかの発言、コミック発売以後に書かれた同書へのコメント・感想のブログを読んでいる印象では、この作品の読者は女性の方が多そうである。
『3月のライオン』作者の羽海野チカ氏の前作は『ハチミツとクローバー』で、全10巻で完結している。どの程度累計で印刷されたのかを調べるとネット上では以下の数字がある。
ハチミツとクローバー フジテレビ
累計850万部超えの大人気コミック「ハチクロ」が、待望のドラマ化決定!!
累計850万部ということは、1巻当たりにならすと85万部ということになる。『ハチミツとクローバー』は少女マンガ誌に連載されていたので、当然、読者のかなりの割合が女性であることが考えられる。どうやら、前作の女性の読者層が、『3月のライオン』も続けて買って読んでいる、というのが筆者の今のところの感触である。
プロ棋士を主人公とした大きくヒットしそうなマンガの読者の半数以上が女性、といった事態はかつて無かったことであろう。現に母親か、これから母親になる人が多く『3月のライオン』を読んでいる、ということになるのではないだろうか。この作品のストーリー上、プロ棋士に向けられる女性の視線はおおむね暖かくなりそうである。そうだとすれば、これが将棋界にとってプラスなのかどうかは、いうまでもないことであろう。
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