東京12チャンネルで毎週水曜日の深夜に放映されている深夜アニメ「ながされて藍蘭島」の第10話で将棋のシーンがあったことをアニメファンと思われる方の英語のブログで知った。
Nagasarete
Airantou - Episode 10(Josh's Anime Blog)
Suzu tries to think of some things to do, none of which suit Ikuto, until she
comes up with Japanses Chess (Shougi), and Ikuto readily agrees to that, saying
that Suzu better look out cause he’s good at it.
この情報を元に、ネット上で第10話をさがし、実際に見ることができた。このアニメは藤代健氏原作、主人公の行人が大嵐で海に投げ出され、流れ着いた島が女護ヶ島だったという設定で始まる。行人は、海岸に打ち上げられていたときに助けてくれたもう一人の主人公、すずの家に投宿している。第10話は、行人が漂着してから初めての雨の日という状況で、晴れの日なら外に仕事に行くのだが、雨なのですることがなく、室内遊びをするという回である。
すずは、先立たれた母親から将棋を教えてもらっていたらしく、押入れから脚付きの盤と駒を引っ張り出して行人と将棋を指す。その際、以前に駒が割れてしまったらしく、紙でできた「飛」を一枚だけ補充してあるのが、なかなか芸が細かいところ。原作者の体験に基づくのだろうか。テレビに映る局面は、7六歩、8四歩の2手と、ある1局の終局の場面だけ。ただ、二人が脚付きの盤をはさんで正対し、パチリパチリとやっているシーンの時間は結構長い。結果は、すずの20連勝ということになる。当ブログでは、NARUTO が将棋の海外普及に貢献していることを再三書いているが、それ以外でも将棋の認知度のアップに貢献しているアニメがあることのよい実例と思う。本日現在で、「ながされて藍蘭島」の Wikipedia の項目は、日本語は当然として、英語と中国語で存在する。
原作は、少年ガンガンで連載中とのことであるが、原作者のインタビューなどを読むと、女の子のファンも多いようである。すずとシカマルのキャラクターを使って将棋の入門書などができたら面白いのではないだろうか。
(以下、6/16 追記)
別の英語のブログでも、第10話について取り上げられているのを発見した。こちらは、Wikipedia の shogi の項目へのリンクが文中に張られており、上記で紹介したブログよりも将棋に関する限り、宣伝効果が高いと考えられる。
Nagasarete Airantou - Episode10(Spoilers)(Otaku no Ken)
「ながされて藍蘭島」は日本だけでオンエアされている新作のテレビアニメである。そういうアニメに将棋のシーンがあるだけで、これだけ shogi について外国語で情報が流通していることは、もっと知られていいと思う。
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