将棋の海外伝播などについてのブログ

日本将棋連盟天童支部にポーランドより来客

日本将棋連盟天童支部のブログに「ポーランドより来客」とのエントリーがあった。写真も多い。

• ポーラントより来客 - 日本将棋連盟天童支部 - Yahoo!ブログ

筆者には、カロリーナとはネット対局もしているし、棋譜もよく見ているので、彼女に勝ってしまう日本の高校生女子がいるというのが一番驚きであった。

英文の麻布高校のWikipedia項目に書かれていること

たまたま見つけた。

• Azabu High School - Wikipedia, the free encyclopedia

There are nearly 50 clubs, and the chess club, the othello club, the go club, and the shogi club are especially famous for their performances, winning the all-Japan championships almost every year.

「オセロクラブ、囲碁クラブ、将棋クラブは特に戦績がよいので有名で、ほとんど毎年全国大会で勝利をおさめている」と書かれている。たぶん、この項目は同校の卒業生の Wikipediaユーザーが執筆したものと思うが、学校の Wikipediaの項目で、こういう将棋に関する記述は Wikipedia のガイドラインに沿う形でどんどん英語で書かれるようになるとよいと思う。今年のアマ竜王戦で上位を独占した立命館大学など、将棋に関する情報がないのでちょっと残念な気がした。

中国からのアマ竜王戦招待者が１勝を挙げる

 6/25 に行われた第２４回アマ竜王戦の全国大会予選で、中国からの招待選手が１勝を挙げた。読売新聞の記事によれば第１４回大会以来とのこと。

• アマ竜王戦開幕、早咲さんらベスト１６に : 文化 : 社会 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）

許●●さん（中国）は海外招待選手としては第１４回大会以来の１勝を挙げたが、最終的には予選で敗退した。２６日は決勝まで行われる。（●●は「行の間に干」と「均の土偏を日偏」）

4Gamer.netのFINAL FANTASY XIV開発チームとのインタビューで将棋が言及され、それが英語で読まれている

４Gamer.netがFINAL FANTASY XIV開発チームとのインタビューを行った。その中で、プロデューサー兼ディレクターの吉田氏がゲームのバトルの最後は将棋であるという発言をしている。その発言があるのは下のリンクの3番目である。

1. 4Gamer.net ― 「FINAL FANTASY XIV」はどうなるのか？ 開発チームの刷新から半年が経った今，これからの展開をプロデューサーとバトルプランナーに聞いてみた（FINAL FANTASY XIV）、その１
2. 4Gamer.net ― 「FINAL FANTASY XIV」はどうなるのか？ 開発チームの刷新から半年が経った今，これからの展開をプロデューサーとバトルプランナーに聞いてみた（FINAL FANTASY XIV）、その２
3. 4Gamer.net ― 「FINAL FANTASY XIV」はどうなるのか？ 開発チームの刷新から半年が経った今，これからの展開をプロデューサーとバトルプランナーに聞いてみた（FINAL FANTASY XIV）、その３

吉田氏：
3人とも共通だなと思うのは，全部が全部，毎回毎回，厳しいバトルを要求するものじゃないってところですね。TRPGからそうだと思いますけど，ゲーム のバトルって最後は将棋だと思うんですよ。与えられた情報があって，自分の戦力があって，勝てるかどうかの比較を自分の頭の中で先にしておいて，最善手を 考えて実行する。将棋と違うのは，最後に確率という名のダイスを振って，あとは神のみぞ知る。それはMMOという遊びに置き換わっても別に何も変わらない し，今後も不変だろうと思います。

4Gamer：
そうですね。基本的にRPGのバトルの展開は，そういうものだと思います。

FINAL FANTASY XIV開発チームが何を考えているのかは海外でも非常に関心が高いようで、非常に長いインタビューであるが既に英語に訳されている。上記に引用した部分に対応する部分を引用する。

• Final Fantasy Online 14: Hot Topic: FFXIV DEV Interview - 4Gamer English Translation June 25, 2011

Yoshi: What we all agree is that all is all, making every battle hard isn’t the way. I think of game battle like shogi (Japanese chess – is it Japanese? LOL dunno origin) You are given some information, you have your strategy and you have to decide if you can win beforehand. And planning the right moves. Difference from Shogi is at the end you have a dice called chance, and it’s up to the gods to decide fate. I think putting that in MMO wouldn’t make much difference.

4Gamer: Yes in a RPG battle it’s something like that.

もうひとつこのインタビューが訳されているページへのリンク。こちらの訳では将棋を chess と訳しているのが残念である。

• Gamer Escape » Eorzeapedia » Blog Archive » 4Gamer Interview- June 2011

Yoshida: I think all three of us agree that not every battle has to be a hard one.  It’s the same with table-top RPGs… the end of a battle in a game is a lot like chess.  You go over everything in your head, the info you’ve been given, wondering if you’ll win based on your own level.  Then you make the best move you can think of.  But unlike chess, you throw the dice of probability and the rest, well, only God can know.  It doesn’t change much if you switch the conversation to MMOs.  I don’t think that will ever change.

4Gamer: I see.  That’s usually the way RPG battles go.

両者とも、日本語をある程度解する外国人の方が英訳したと思われるが、筆者の目から見てもあまりこなれた訳ではないような気がする。ともあれ、世界から注目されるMMORPGの開発者が、「ゲーム のバトルって最後は将棋だと思うんですよ」という認識を持っているのは重要なことであると思う。この認識が海外のゲームクリエーターやゲームファンにもっと広がってくれると将棋に興味を持つ人が増えることにつながるだろう。

東京おもちゃショーの英文訪問記で「どうぶつしょうぎ」と「大きな森のどうぶつしょうぎ」が言及

6/16-19まで東京ビッグサイトで行われた東京おもちゃショーを訪れた外国人と思われる方が、訪問記を書いている。そのなかで、「どうぶつしょうぎ」と「大きな森のどうぶつしょうぎ」に言及があった。

• Spam From Japan: International Tokyo Toy Show 2011 Report

I must admit, fewer things caught my eye this year. However, the people behind Doubutsu Shougi (“Animal Shogi” or “Catch The Lion!”) were there again to give demonstrations. If you like board games or puzzles, I totally recommend this one. It has a few basic shougi pieces, represented by simple illustrations of animals and a reduced playing area. The pieces have the potential moves (mimicking actual shogi moves, obviously) included in the illustrations too.

この訪問記を書いた方は、少なくとも昨年か一昨年から複数回東京おもちゃショーに来場している方のようだ。今年も「どうぶつしょうぎ」が再び展示されていることに注目を払っており、「もしボードゲームとかパズルとかが好きなら、ぜひおすすめしたい」とまで述べている。

This year they had a treat for us — a full shogi set with the same basic concept! That is, the legal moves for each piece are clearly marked and all pieces are adorable animals. These are a perfect gift for anyone, even adults (especially adults!).

「今年は、展示者がわれわれのために特別なはからいをしてくれた。（「どうぶつしょうぎ」と）基本的に同じコンセプトで本将棋のセットがあったのである。すなわち、合法的な駒の動き方がはっきりとそれぞれの駒に示され、そして、すべての駒がかわいらしい動物なのである。これらは、誰に対しても、大人に対してさえも、完璧な贈り物になる。（いや特に大人こそ受けるだろう）」とまで書いてくれている。この本将棋の「どうぶつしょうぎ」版は、「大きな森のどうぶつしょうぎ」とみて間違いがないだろう。

ゲームやパズルが好きな外国人に将棋や「どうぶつしょうぎ」が発見されるような仕掛けができれば、それは有力な将棋伝播のルートになりうることをこの英文東京おもちゃショー訪問記は示しているのではないかと思う。

コートジボワールの著名なチェスプレーヤーたちが将棋に興味を示す

ブログ　Shôgi's step in Africa より。6/25にコートジボワールのトップチェスプレーヤーのSimplice Armel Degondo氏の発案で同国のチェスプレーヤーに将棋を紹介する催しが行われたようだ。ブログによれば、27名の参加者があり、その中には、初代コートジボワールチェス協会会長のDiomandé Moustafa氏や元コートジボワールチャンピオンのEdoukou Ernest氏が含まれていたという。この催しの発案者のSimplice Armel Degondo氏はPlayOKと81Dojoで3桁の数の将棋対局をこなしているとのこと。

• Shôgi's step in Africa: Chess players initiation to shogi

It held saturday the 25 of june, a shogi meeting in Abidjan Cocody Angré, with the Ivory Coast shogijin and the best national chess players. This meeting was the idea of Simplice Armel Degondo, a 2 dan chess player.

Degondo is the best chess player of Ivory coast who take part in many international chess tournaments for Ivory Coast. Recently initiated to shogi, Degondo has been fascinated by this wonderfull game. Amazingly, he played more than hundred games on playok, just some weeks after his initiation. Now he has already played 111 games on 81dojo since he has been initiated one month ago.

27 people came at this meeting. Among them, commandant Diomandé Moustafa, the first president of Ivory coast chess federation; Edoukou Ernest, champion of Ivory Coast in the past...That was a great shogi event. After the initiation, we have both chess and shogi game, and talk about a partnership between chess and shogi players

ドイツで将棋がテレビで紹介された

Shogi.de によれば、ドイツのMTVとVIVAという二つのテレビ放送局で、GAME ONE という番組ので3分と46秒にわたって将棋が紹介された。番組が放映されたのは5月13日だったらしい。

• Folge 170 vom 13.05.2011 | Tv | MTV Game One

Shogi-Special
Wir schlagen die Brücke zwischen analoger und digitaler Spielkultur! Haha! Doch, echt! Auch weil uns „Total War: Shogun 2“ so dermaßen begeistert hat, bringen euch Budi und ein waschechter Shogi-Experte das „Schach der Japaner“ näher. Schließlich sollt ihr ja auch wissen, was ihr spielen könnt, wenn mal der Strom ausfällt. Oder das PSN.

YouTube に同番組の将棋の部分だけがアップされているのでリンクする。

 

棋書の電子書籍の外国語化の試みは囲碁界が一歩先行

昨年「将棋世界」誌が電子書籍化され、また、つい最近も毎日コミュニケーションズからさまざまな棋書の電子書籍化が発表され、電子書籍上の図面で駒を動かせることが将棋界のみならず多くの人の関心を惹いた。囲碁界でも、負けじと今年の３月には「週刊碁」を電子書籍化していたが、最新号で、巻の中の１ページと限定的ながら、英語のページが供給されたようだ。日本将棋連盟の外部理事にも就任している日本棋院の小林千寿氏のブログより引用する（太字による強調は筆者による）。

• 週刊碁　電子書籍版 - 千寿の碁紀行

４月２５日号から週刊碁を電子書籍で見れるようになりましたが、皆さん、見られましたか？
今はそれを　iPad/iPad2/iPhpne/iPod4 などで無料版／有料版で見れます。
６月２０日号は世界アマ囲碁選手権戦の”写真＆英文”がWEB 版のみの１ページですが見れます。
今月末予定ですが『碁ワールド』『囲碁未来』も電子書籍で見れるようになります。

”Web版のみの１ページ”の意味するところは、おそらく、iPad 等でダウンロードできる電子書籍版という意味で、紙媒体の「週刊碁」には”写真&英文”のページはないが、電子書籍版にはそのページがあるということだと思われる。

台湾の著名な書家が将棋の駒字母を試作

日本将棋連盟台北支部のブログによると、台湾の著名な書家が将棋の駒字母の試作にとりくんだようだ。

• 日本將棋聯盟台北支部（日本将棋連盟台北支部）:台北支部と台湾著名書家とのコラボ - 樂多日誌

台湾芸術大学教授で書家の林隆達先生が字母（将棋駒の文字）制作に興味を持っていると聞き、お会いして将棋駒のことを説明したところ、字母制作をしてみることになりました。
将棋駒に書家としての血が騒いだようです。
著名な書家が未知なる世界に挑戦するチャレンジ精神に感銘を受けました。

（中略）

日本独自の将棋駒が、書に新たな可能性を生み出し、今なお新たなものを作り出そうという試みが日本で行なわれているのに意義があります。
そして、その字母制作に台湾の書家が参入したということは、注目に値します。

できあがった字母の写真が同ブログのこちらのエントリーにある。

• 日本將棋聯盟台北支部（日本将棋連盟台北支部）:製作字母 創造新書體 - 樂多日誌

 

3x4将棋の対局場 『Try the Shogi 3x4』誕生

ねこまどが3x4将棋の対局場 『Try the Shogi 3x4』の誕生をリリースした。要は無料でどうぶつしょうぎをネット対局できるサイトだが、商品版のどうぶつしょうぎのデザインだけではなく、駒のデザインは別のデザインを選べるようになっている。

• 3x4将棋の国際対局場 『Try the Shogi 3x4』 誕生。 | 株式会社ねこまど