1967年にデータを取り始めて以来始めて後手勝率がプロ棋士の年度を通じた公式対局で先手のそれを上回ったニュースは国内では大きく扱われ、それに言及しているブログも多いようだが、毎日が The Mainichi Daily News で英文記事にしてネットで発信した。
White pieces had better win-rate in last year's shogi events - The Mainichi Daily News
Players using the white pieces -- which go second -- won more often than those using the black during the 2008 shogi season, the first time since stats were first kept by the Japan Shogi Association in fiscal 1967.
Of the 2,323 public matches in fiscal 2008, white players won 1,167 and lost 1,156, a win rate of 50.2 percent, it was discovered on Tuesday. The previous highest win rate was 49.5 percent in fiscal 1968, and the lowest 46.4 percent in fiscal 2004.
"With the Gokigen-Nakabisha, which doesn't impede the movement of the bishop, and other ploys, the breadth of strategies for white players has increased in recent years," said Meijin Yoshiharu Habu. "I believe the repeated use of these stratagems as openings has led to the increase in the win rate."
こういう国内の将棋ファンの間で大きな話題となったニュースが、英文記事として発信されるのはすばらしい。日本語の記事を下敷きにしているので、先手後手の勝率だけの記載になっていているのが少し玉に瑕で、千日手、持将棋指し直し局についての言及があると引き分けの多いチェスを思い起こしながら読む西洋人にとっても完璧な記事になっただろう。あと、本来、将棋の駒には白黒の別はないのだが、「後手」を White と訳しているのは囲碁から借用したのだろう。チェスでは先手は黒なので、海外の読者の間では若干の混乱があるかもしれない。
ともあれ、猫に関しての住民との近隣トラブルのようなニュースではなく、本筋の将棋のニュースがひとつでも多く英語になって大手マスコミのネットサイトで発信されるのは、将棋の海外伝播にとってこれからますます必要になることである。
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